2023年10月23日
東京:チベット・アクション・インスティテュート、インターナショナル・チベット・ネットワーク、チベット・ジャスティス・センターの共同制作による二つの報告書の日本語版が本日出版され、東京の新宿文化センターで記者会見が行われた。報告書の題名は『チベット、ダライ・ラマ、そして輪廻転生の地政学』、及び『世界がまだ知らない真実 家族から引き離された子供たち』。日本語版の翻訳は、難民支援NGOドリーム・フォー・チルドレン亀田浩史代表とチベット支援団体のスチューデント・フォー・フリー・チベット・ジャパン(SFTJ)のメンバーが担当した。記者会見での英語通訳は、日本香港民主連盟のイプ・カムロン サム氏が担当した。
チベットハウス・ジャパン代表のアリヤ・ツェワン・ギャルポ博士は記者会見で演説し、中国が語るチベットの歴史には信憑性がなく、中国は70年以上もチベットを占領し続けているにも関わらず、「チベット人の強靭な宗教的・文化的アイデンティティと不屈の精神の前では、中国のチベット統治に敬意を払う者はなく、統治の合法性を認める者もない」と述べた。アリヤ博士はまた、「チベット人の力と団結の源である宗教と文化を破壊し、葬り去るために、中国共産党指導部は現在、躍起となって二つの悪辣な政策を推し進めている。一つはチベットの宗教施設を一掃すること、もう一つはチベット人の子どもたちからチベットの言語と文化を奪うことである。この二つの報告書には、中国によるチベット宗教問題への介入と、100万人近いチベット人の子どもたちが植民地的寄宿学校に強制収容されていることについての詳細が記されている」と語った。
アリヤ博士は、この記者会見の目的は、中国共産党による植民地支配の下にあるチベットの偽らざる現実を、メディアとチベット支援者、そして日本の人々に伝えることであると説明した。アリヤ博士は、聴衆に彼らの懸念を声にしてほしいと訴え、また中国政府がチベットの宗教問題に介入することをやめ、植民地的寄宿学校に強制収容されているチベット人の子どもたちを解放するよう求めた。
チベット・アクション・インスティテュートのペマ・ヨーコ氏は、中国がチベットの隅々にまで手を伸ばし、チベットの子どもたちがチベット人として自由に成長するために必要な母国語と文化的環境を奪っていることについて語った。「まだ3歳か4歳にしかならない子どもたちまでもが、このような寄宿学校で苦しんでいます。これらの寄宿学校の主な目的は、チベット人の子どもたちを中国人にしてしまうことなのです。」 ペマ・ヨーコ氏は、日本のメディアがこの問題についての報道に力を入れて取り組んでくれるよう、そして日本の人々と日本政府に中国共産党の犯罪を知らしめてくれるよう要請した。
SFTJのツェリン・ドルジェ氏は、中国が信教の自由を侵害し、チベットの宗教問題に干渉し続けていることについて語った。そして、この報告書を読んで、チベットにおける中国の抑圧的な政策と活動に非難の声を上げてくれるよう聴衆に求めた。
記者会見は、チベットハウス・ジャパン、SFTJ、及び在日チベット人コミュニティの共同開催で行われた。
二つの報告書の冊子が出席者全員に配布された。
―チベットハウス・ジャパンによる報告
(翻訳:麻雪)