2024年4月10日
東京:中国による人権侵害を究明し行動する議員連盟はこの日、東京を訪問しているアジャ・リンポチェを招いた。アジャ・リンポチェは国会で、チベットでの人生経験と、チベットで起きている宗教に対する残虐行為について国会議員の前で説明した。
中国による人権侵害を究明し行動する議員連盟の古屋圭司会長はアジャ・リンポチェを歓迎し、チベットにおける信教の自由の重大な侵害と、中国の抑圧的な統治下で、高位ラマとして経験したことについて国会議員に伝え、啓発するよう要請した。
アジャ・リンポチェは国会の会議室で話す機会を得られたことに対して、国会議員連盟に感謝の意を表した。リンポチェは国会議員やスタッフ、メディアに対し、中国がどのようにチベットを侵略し、僧院や宗教的工芸品を破壊したのか、また、自分自身を含む僧侶たちがどのようにして僧衣を脱ぐことを強制され、宗教教育を拒否されたのかについて説明した。さらに、ダライ・ラマ法王に認められたパンチェン・ラマ11世がどのように誘拐されたのか、また偽のパンチェン・ラマが真意のはっきりしない手段によってどのように任命されたのかについて語った。
共産主義指導部によって管理され、利用されるためだけに、自身に宗教上の高い地位が与えられたとリンポチェは語った。偽のパンチェン・ラマの教師になることを依頼され、信仰に反する行為を強要されたとき、チベットから逃亡することを決意したという。
日本チベット国会議員連盟の下村博文会長はアジャ・リンポチェが証言したことに対して感謝の意を表し、チベットの宗教に対する中国の残虐行為について国会議員が直接情報を得ることができ、大きな助けになったと述べた。下村会長はリンポチェに対し、日本はチベットと南モンゴルにおける中国の弾圧に対して全力を尽くして取り組むと約束した。
アジャ・リンポチェは、日本がどのように支援できるかということや、日本の寺院との関係、チベットの独立に関する議員の質問に答えた。
日本政府と国民が支持する声明を出してほしいとリンポチェは要請した。日本の寺院との関係については、日本のサンガの会員はダライ・ラマ法王を大いに尊敬しており、チベット仏教のコミュニティとの良好な関係を維持していると述べた。独立問題に関しては、ダライ・ラマ法王の中道のアプローチについて説明し、日本の国会の支持を要請した。
アジャ・リンポチェはモンゴル人で、1952年、2歳の時にパンチェン・ラマ10世によってアジャ・リンポチェ8世として認められた。
ダライ・ラマ法王日本代表部事務所代表のアリヤ博士と静岡大学の大野旭教授が、パネルのメンバーとしてリンポチェの講演会を進行した。リンポチェの通訳をジェフが務めた。リンポチェの著書の日本語版、『アジャ・リンポチェ回想録』が、講演会に出席した議員に配布された。
-日本チベットハウスのレポート
(翻訳:t.m.)