2000年1月9日
毎日新聞
毎日新聞

8日付の香港紙「明報」によると、チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世のスポークスマンは、同仏教カギュ派最高位の活仏カルマパ17世がチベットからインドに渡ったことについて、中国共産党の宣伝道具になるのを嫌い、仏法を学ぶために亡命したとの見方を示した。
スポークスマンは「中国当局は17世にマルクス・レーニン主義や共産精神を学ばせ、宣伝道具にしようとした」とした上で「仏法を学ぶにはチベット域外に出るしかない」と述べた。
インド・ダラムサラのチベット亡命政権のスポークスマンによると、17世の健康状態は良好で、現在宿で休息を取っているという。スポークスマンは、17世の出国は「亡命」であり、チベットには戻らないとみている。