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ゴンポ・チー氏の最新の動画で明らかにされた、中国政府による不当な有罪判決の隠蔽

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2024年5月31日

北京人民検察院からの書簡を手にするゴンポ・チー氏のスクリーンショット

ダラムサラ:ドルジェ・タシ氏の姉、ゴンポ・チー氏の最新の動画によって、北京の人民検察院がドルジェ・タシ氏の再審を不必要に引き延ばすという違法かつ欺瞞(ぎまん)に満ちた処置を行っていたことが暴露された。ドルジェ・タシ氏は、中国の法律と憲法に照らして、懲役刑を受けるいわれがないにもかかわらず、捏造された容疑によって不当に終身刑を宣告されていた。

この動画の中で、ゴンポ・チー氏は、北京人民検察院から7~8年前に受け取ったという書簡を見せている。そこには、ドルジェ・タシ氏の件は3カ月以内に再審されると書かれていた。しかし8年たっても、再審の対象となることはなかった。そこでチー氏はラサのチベット自治区高等人民裁判所に何度も赴いて上訴を行い、その度に暴行を受け拘留されたが、未だ中国の裁判所からは何の判決も下りていない。

彼女は動画で、このように語っている。

「北京人民検察院は、ドルジェ・タシの件は3カ月以内に再審利され処理されると通告してきました。ラサの裁判所は過去7~8年もの間、ドルジェ・タシの公正な裁判を延期し、妨害してきたのです。人民裁判所がこの件を公正に処理していれば、私がラサの裁判所に訴える必要もなく、ラサ警察に拘留されて毎日殴られることもなかったでしょう。」

 ゴンポ・チー氏が手にする北京人民検察院からの書簡には、このように書かれている。

「お手紙拝受しました。検討いたしました結果、法律と関連規則に従い、この資料をチベット自治区人民検察院に送り、審査と処理を依頼しました。経過と結果につきましては、検察院から3カ月以内にお知らせいたします。」

2024年5月28日に録画された別の動画には、彼女の腕の打撲傷が映っている。

ドルジェ・タシ氏の終身刑

15年以上もの間、ドルジェ・タシ氏は中国の刑務所に収監されている。長年に渡り拷問と暴行を受け続けてきたせいで、彼の健康状態が悪化しているのではないかとの、家族の懸念は強まるばかりである。公正な裁判と事件の見直しを幾度も要求したにもかかわらず、彼は依然として獄中にある。家族の訪問は禁じられ、上部機関への訴えも実を結ぶことはなかった。ドルジェ・タシ氏は当初、チベット人亡命者への寄付、およびチベット内のチベット人抗議活動家への資金提供を行った疑いで2008年7月10日に逮捕された。2010年5月17日には終身刑を宣告された。

 国連、EU、情報・国際関係省人権デスク、チベット人権擁護部による報告

北京人民検察院からの書簡

オリジナル記事


(翻訳者:麻雪)