2023年12月14日
インド、西ベンガル州シリグリ
ダライ・ラマ法王は、ポーランドの新首相に返り咲いたドナルド・トゥスク氏に書簡を送り、次のように祝福の言葉を述べられた。
「ポーランドは長年にわたり、国内だけでなく海外においても民主主義の価値を促進するため多大な努力を重ねてこられました」
「私はポーランドを何度も訪問させていただき、そうしたなかで貴殿にお目にかかり、私たちが尊敬する友人であるレフ・ワレサ元大統領をはじめとするリーダーの方々と何度も会って話をする機会をいただいたことは、私にとって大変光栄なことでした」
「ポーランドを訪問した際には、あらゆる地位や職業の方々が、思いやり、許し、寛容、知足、自己抑制といった人間の基本的価値を培い、宗教間の調和を促進するための私の取り組みに関心を寄せ、支持してくださいました。私は、彼らが友情とチベット人との連帯を示してくださったことに深く感謝しています」
「今、世界は厳しい状況にあります。しかしながら、人類はひとつの人間家族であり、互いに依存し合っているという認識もまた高まっています。それゆえに私は楽観的な視座を持ち、やがて物事は良い方向に変化すると考えています」
「ポーランドは、世界の平和と安全の推進において重要な役割を果たせる国です。私は、貴殿がポーランドの首相として、また欧州理事会議長としてのご経験を活かして、暴力や武器のないより良い世界の構築に貢献されることを確信しています」
「貴殿が、目の前に立ちはだかるあらゆる困難を乗り越えて、ポーランドの人々の要望と願望を実現することができるよう祈りを捧げたいと思います」
法王は、このように述べて、祈りと共に書簡を締め括られた。