2024年6月11日
ダラムサラ:2024年6月10日、カナダ下院はチベットの自決権を支持する動議を全会一致で可決し、チベット人は、チベット人として、または国家としてこの基本的権利を有していると力強く宣言した。この動議は、中国による組織的なチベット人の文化同化を糾弾し、ダライ・ラマ法王14世の生まれ変わりの選定を含め、外部勢力の干渉なしに経済、社会、文化そして宗教的政策を自由に選択するチベット人の権利を繰り返し確認した。
この動議はケベック連合によって発議され、ケベック州サグネ・ラック・サン・ジャンのケベック連合のメンバー、アレクシス・ブルネル・デュセッペ議員によって下院に提出された。
チベットの政治指導者ペンパ・ツェリン主席大臣は、自身の公式プラットフォームX(旧ツイッター)に以下のように記載した。
「チベット人の自決権を再確認するカナダの全会一致による動議可決は、チベット在住のチベット人たちに、自分たちの再起力は忘れられていないという強いメッセージになります。アレクシス・ブルネル・デュセッペ議員@BlocQuebecois とケベック連合のリーダーシップ、そして支援してくれたすべての政党に感謝します。この動議は、国際社会におけるチベットへの支持の高まりを強調するだけでなく、中国が現在進めている、チベットにおける組織的な文化同化とダライ・ラマ法王の生まれ変わりの選定への干渉に対して、極めて重要な抑止力となるでしょう。」
4月の約3週間にわたる北米公式訪問で、ペンパ・ツェリン主席大臣氏は、ケベック連合党首のイブ=フランソワ・ブランシェ氏およびアレクシス・ブルネル・デュセッペ下院議員と、チベットと中国の紛争に関連する問題と、文化遺産を保護しようとするチベット人コミュニティの取り組みに焦点を当てて議論した。この注目すべき成果は、シキョン・ペンパ・ツェリン氏、北米オフィスチベット代表のナムギャル・チョドゥプ博士、およびカナダ・チベット委員会と、モントリオール、オタワ、ワシントンDCのケベック連合の指導者らによる度重なる会合によってもたらされた。
動議の詳細
下院で可決された動議は以下の通りです。
- 中国がチベット人に対して組織的な文化同化政策を実施していること。
- チベット人は、チベット人として、国家として、自己決定権を主張できること。
- それ故に、チベット人には、いかなる外部勢力からも干渉されることなく、経済的、社会的、文化的、宗教的政策を自由に選択する権限が与えられていること。
- この権限付与により、中国はチベット人の精神的指導者であるダライ・ラマ法王14世の後継者の選定に干渉することは禁じられるということ。
(翻訳:samsara)