2025年3月31日

東京: 日本のチベット支援グループは、3月29日に年次会合をオンラインで開催した。この会合は、セーブ・チベット・ネットワーク、チベットハウス・ジャパン、および在日チベット人コミュニティーが共催した。
セーブ・チベット・ネットワークの牧野聖修会長は、参加者を歓迎し、自身の長年にわたるチベット問題との関わり、ダラムサラ訪問、そしてダライ・ラマ法王14世との会談について説明した。そして、チベットの歴史において困難な時期にある今こそ、引き続きチベット運動を支援するよう参加者に呼びかけた。また、中国の民主化が、アジアおよび世界における中国の侵略に関連する多くの問題を解決する上で重要な要素であると述べた。
中央チベット政権情報・国際関係省(DIIR)のカルマ・チョイン事務局長は、チベット問題への関心と支援を示した支援グループのメンバーに感謝の意を表した。また、長年にわたるチベット闘争への関わりに対して牧野会長に感謝するとともに、日本チベット国会議員連盟前会長の下村博文氏、前事務局長の石川氏、長尾敬氏にも謝意を示した。そして、新たに就任した山谷えり子会長と・山田宏事務局長を歓迎した。チベットハウス・ジャパンの長谷川直子氏が、このスピーチを日本語に翻訳した。
山田宏事務局長は、参加者に挨拶し、中国およびチベット、南モンゴル、東トルキスタンなどの占領地域で発生している人権侵害問題に取り組む必要性について議論した。そして、チベット支援グループのメンバー全員と会えたことを嬉しく思うと述べ、ともにチベットの大義を推進し、世界の平和と安定のために尽力することを約束した。
ダライ・ラマ法王日本代表部事務所代表のアリヤ・ツェワン・ギャルポ・博士は、参加者全員に感謝の意を表し、中国政府がチベット人のアイデンティティを完全に抹消しようとする邪悪な政策について説明した。具体的には、チベットの子どもたちがチベット語や文化、宗教を学ぶ権利を否定されていること、植民地的寄宿制学校の背後にある中国の悪意、そして高位転生ラマの選定に対する中国の干渉について言及した。アリヤ代表は、チベット問題は孤立した問題ではなく、平和・民主主義・正義を求める国際運動の一部であると強調した。さらに、ダライ・ラマ法王の90歳の誕生日を記念する行事の一環として、日本国内の寺院や神社に約90本の桜の木を植樹する計画を明らかにした。また、日本での「チベット文化村」構想についても触れ、支援グループの協力と助言を求めた。
セーブ・チベット・ネットワークやスーパーサンガをはじめとする支援グループの代表者たちは、過去1年間の活動報告を行い、チベット問題への継続的な支援を表明した。さらに、支援グループのメンバーが自己紹介を行い、それぞれの意見を共有した。ダライ・ラマ法王の90歳の誕生日を祝う桜の植樹計画について活発な議論が交わされたほか、法王の最新著書『Voice for the Voiceless』の日本語版出版についても議論された。
この会合には、情報・国際関係省のカルマ・チョイン事務局長および職員のテンジン・パルモ氏を含む約20名が参加した。セーブ・チベットネットワークの北澤杏里氏が司会を務め、予定時間を30分超過するほどの盛況となった。最後に、牧野聖修会長とアリヤ代表が参加者に感謝の意を述べ、チベット問題の早期解決と世界平和を祈願して会合を締めくくった。
— ダライ・ラマ法王日本代表部事務所による報告





(翻訳:中山直子)